床にくらす家。
Case Study House #39
Location :栃木県宇都宮市
床にくらす家。
床座のくらしから椅子座のくらしが主流となって久しい私たち日本人の生活スタイルですが、最近新しい床のくらしに関心が集まっています。
かつて私たちのすまいは畳のある空間が生活の中心であり、そこで直接床に座り、くつろぎ食事をし、そして眠っていましたが、新しい床のくらしではそれを畳ではなく木の床で行うというものです。
生活が洋式でありながら床座に親しみを持ち、木を好む日本人独自の感性から生まれたこの生活スタイルは、これからのくらし方に加わった新しい選択肢といえるかもしれません。
家具のない床での生活は空間を広く自由にし、物のないシンプルな生活を実現してくれるだけでなく、常に建物の素材に触れながらくらすことからその感触や香りを味わう繊細な感性を育んでくれることでしょう。
今回の「作品」は、床に座ってくらしたいというオーナーと共に素材や細部にこだわり、新しい床座のくらしにふさわしいとても豊かな空間となっています。
延床面積 :112.23㎡/33.94坪